Stand up、NFL!

みんなで立ち上ろう、NFL!

Football galvanizer
Sadao Goto
(TOUCHDOWN PRO2011年4月号より転載)

VickのVicktory
 あと4か月後、9月8日(木)に開幕するNFL、前回スーパーボウルが終了直後から、本命は連覇を狙うパッカーズと大きな声でささやかれていたが、4月中旬、秋季日程が発表された。
 注目の9月8日(木)の開幕試合は、セインツ@パッカーズ。00年対01年のスーパーボウル優勝チーム対決となった。パッカーズの日程をざっと見ても、開幕戦を突破すれば、地区内ライバルのベアーズと2試合、あとはファルコンズぐらいで、いわゆる星5つの難敵は4ゲームしかない。楽な対戦相手が揃うのは、前年度が地区2位のワイルドカードだったからだ。
 NFCで対抗しそうなのは、プレーオフで脆さを暴露したファルコンズを落とせば、QBビックの評価が急上昇しているイーグルスだろう。快足、快腕を生かした冷静なパフォーマンスは、とんでもないどんでん返しがあるのではと、邪推したくなるほどの快挙だった。
 出来れば頂点に立ってもらいたい。地区内宿敵のジャイアンツに加え、ファルコンズ、ペイトリオッツそしてジェッツと星5つが5試合ある。
 AFCは群雄割拠だが、やはり先頭を走るのはペイトリオッツだろう。完璧な存在だったQBブレイディが集中力を欠き、AFC準決でジェッツに苦杯を飲まされた。先頭に立ったアジテートが裏目に出たのかもしれない。どんなリカバリーを見せてくれるか、それが楽しめる選手だ。10月30日からスティーラーズ、ジィアンツ、ジェッツ、1週おいてイーグルス、コルツと難敵が続くが、マニアには垂涎の11月となる。星6つに加え、星4つ半が2試合ある。
 AFC対抗のスティーラーズの、星5つの難敵は地区内レイブンズ2、ペイトリオッツ、コルツの4試合。バイ以降の6週はプレーオフに向け全勝だろう。ジェッツはワイルドカードの翌年で楽な日程、ペイトリオッツとの3試合に焦点を絞り、3度目の正直でスーパーボウル出場を目指すが、課題はメンタルな耐久力。8年連続プレーオフを目指すコルツ(南部)は、チームにとっても、ペイトン・マニングにとっても勝負の年。落ち始めれば急坂になる。レイブンズも例年通り、スティーラーズ2とジェッツ、コルツの4試合が鍵。スティーラーズとの第3戦に焦点を絞れるが、(フッシュマンザーデの落球でけりがついた昨年の第3戦を思い起こしても)ここでも最後の最後での集中力が勝負になる。
 第46回スーパーボウルは、2月5日、インディアナ州インディアナポリスのルーカスオイルスタジアムで開催される。

NFLは文化である
 と現状を余所に、今季の関心を書いたが、もちろん現段階(4月21日)でも、CBA(労働協約更新)に関して労使つまり選手会とオーナー側の調停がつかず、スーザン・ネルソン判事の下、5月16日の協議に持ち越された。
  大きな紛争とか事件が起きた場合、日本なら巨大メディアが世論調査を行い、それなりの方向に世論とか紛争をリードするのを見かけるが、米国ではこの手法をあまり見かけない。理由はあるのだろうが、今回はむりやりにほじくり出した、一般への調査で、米国のおけるNFLへの関心を探ってみた。
  少し古いが1月21〜26日にAP情報ネットワークが一般人1125名を対象にした調査がある。回答者の最も好きなスポーツの内訳は、フットボールが41%、野球が13%、バスケット12%とほぼ大型世論調査と同じ。この時の設問は、レギュラーシーズンを18試合にするのは是か非かだった。選手たちからは、たとえ報酬が上がっても、疲労の蓄積、負傷の機会の増大など反対意見が圧倒的だった。APの調査結果は、賛成が27%、絶対反対が9%だった。無回答がほぼ3分の2を占めて、フットボール好きの35%が反対または無回答と推定でき、ファンの複雑な心境を反映していた。
 ロックアウトが迫った3月にM&RRに依頼したSI誌の調査が発表された。18歳以上の314名が回答している。
 NFL労使紛争はどちらに責任があるかの第一質問には、NFLPA(選手会)が9・3%、どちらともいえない12・3%、オーナー23・1%、双方同じ責任するのが最多で55・3%だった。ファンは冷静である。NFL労働紛争に責任がある問題点を列記する問い(複数回答)には、新人の報酬基準をあげた人が63・4%、レギュラーシーズン18試合の提案が69・7%、負傷への賠償70・3%、選手の健康と年金76・7%、オーナーの利益が85・7%、そして最も多数の人が挙げた論点は、選手の報酬の86・5%だった。今回の紛争は、百万長者対億万長者といった表現で揶揄されることが多い。否定はしないが、積極的なバックアップはしない、そんな感情が透けて見える。
 でもリプレースメント(代替選手)を起用しないでレギュラーシーズンをフル開催されると、53%は思っているし、もしリプレースメントによるシーズンになったとしても、63・1%は観戦すると答えた。この回答は気に入っている。NFLが好きで、プロフットが好きで、フットボールを愛しているのが伝わってくる。ガンバレ、選手!
 SIの最終質問は、設問が良い。もしNFLのシーズンがキャンセルとなったら、あなたはなにを失うと思いますか、だった。最多の回答は、「家族や友人と一緒に試合を観戦すること」、41・8%がアメリカに文化として根付くNFLを証言してくれた。
 立ち上がれ、NFL!

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