Cowboys sometimes nods.
カウボーイズ、早くも一休み?

NFL2010序盤(第2週)の話題

Football galvanizer
Sadao Goto
(TOUCHDOWN PRO2010年9月発売号より転載)

サプライズ4
 2010年度NFC最大のお楽しみがあっさり消えそうだ。9月9日開幕したNFLだが、序盤で史上初の本拠でのスーパーボウル出場を目指したカウボーイズが凡ミスを連発、バイキングスは40歳の人気ベテランQBファーブが2試合で4インターセプトを喫して、いずれも開幕2連敗スタートとなった。連覇を目指すセインツは2連勝。AFC優勝候補コルツは緒戦でテキサンズに完敗したが、2週目で持ち直した。ちなみに、ロモのパッサーレイティング(PR)は83・6、ファーブは56・1と低調、ブリーズは105・2、マニングは121・0、と好調である。
 予期せぬ好スタートはベアーズ、スティーラーズ、テキサンズ、チーフスの4チームだが、それなりの理由を探ってみよう。上記に加え、パッカーズ、セインツ、バッカニアーズ、ドルフィンズの合計8チームが2勝0敗、昨年より1チーム少ない。
 とくに話題としたいのは、昨年新人ヘッドコーチ(HC)のトッド・ヘイリーが4勝12敗と大苦戦したカンザスシティー・チーフス(AFC西地区)だろう。昨年は11月中盤まで2勝目があげられなかった。開幕連勝は05年以来5年ぶり。
 元ペイトリオッツの、ワイズとクレネールを攻守のコーディネーターに迎え、予感どおりに、チームの意識が2ランクぐらいアップした。要所で集中力が出た。緒戦のチャージャーズ戦では、96ヤードのパントリターン、56ヤードの独走TDがあった。ブラウンズ戦ではCBブランドン・フラワーズに33ヤードのインターセプトリターンTDが出た。もちろん当面の大きな課題もある。攻撃が僅か2TDしかあげていない。今後追う立場におかれた時に、攻撃の決定力が問われることになる。フラワーズは、「われわれは、05年でもなく、06、07、08、09年のチームではなく、今現在のチーフスなんだ」。

 開幕戦で2年目のRBエイリアン・フォスターが231ヤードを走り、コルツに大番狂わせ勝利したヒューストン・テキサンズ(AFC南)は、昨季の終盤4連勝を考えれば、厳しい日程を苦にしない地力がついたと理解すべきだろう。第2週はアウエーだったが、好調のレッドスキンズに17点差をつけられながらも延長に持ち込み、逆転勝ちした。
 課題は、リーグで最もレベルの高い地区に所属することだろう。並の力で突破できない。LBデミーコ・ライアンズは、「今後の強いチーム相手の日程は全員が自覚している、でも我々の前進はもう始まったんだ」

 08年スーパーボウル出場以来鳴りをひそめていたシカゴ・ベアーズ(NFC北)は、一気に開花するかもしれない。今季攻撃コーディネーターに迎えたパス戦術の名手マイク・マーツと、昨年移籍後くすぶっていたQBジェイ・カトラーがぴったりシンクロした。カトラーはPR121・2(リーグ1位)と絶好調。ライオンズ、カウボーイズと連破した。課題はラッシング攻撃、2試合で僅か50回僅か139ヤードと貧相。ただし、RBフォーティは(昨季隠していた)負傷から回復、ラッシュでも期待できる。

 ワンマンQBロスリスバーガーの出場停止で、せいぜい五分の勝率と見ていたピッツバーグ・スティラーズ(AFC北)だが、名門の結束はかたい。第2週は、伝統の守備が攻撃得意のタイタンズを僅か1TDに抑え、ファンブルフォース7と圧倒的破壊力を発揮した。守備の中核のSSパラマールは、すでに2インターセプト。課題は攻撃、平均僅か116ヤードと数にならない距離しか進めず、リーグ31位。

接戦分けるTGレシオ
 波乱の序盤、好調8チームに共通しているのは、攻撃的な守備(裏がえせば、安定した攻撃)だろう。攻撃権獲得の統計、つまりテイクアウェー・ギブアウエー・レシオ(テイク−ギブ)が、スティーラーズ+6、セインツ+5、バッカニアーズ+4、ドルフィンズとベアーズは+2、パッカーズとチーフスは+1と、全チームが攻撃的守備が身上で、攻撃型のテキサンズだけが−1。
 一方、0勝2敗組の不調8チームは、49ナース(!)−5、カウボーイズとパンサーズが−4、バイキングス−3、ビルズ−2、ブラウンズとライオンズが−1と、ボールセキュリティのまずさが目立ち、唯一ラムズだけが+1。しかし、対戦相手のハードヒットによるロストだけでなく、明らかに自己責任と判断できるキャッチミス(バイキングスやカウボーオズには)によるギブも数多く、とくに不調8チームにとっては大きな課題となるだろう。

ブラックアウト
 あまり聞きたくない事件もあった。中継TV番組のブラックアウトである。第2週を終わって、すでに3試合がブラックアウトとなった。試合入場券が完売しない場合、開催地周辺のテレビ中継放送を中止するブラックアウトは、国民的スポーツとしての人気を背景に、実行されることが少なかったが、最近の超不況の影響がじわじわと出てきた。視聴不可となったのは、レイダース、チャージャーズ、バッカニアーズの本拠試合である。今季直前に、年間11試合内外のブラックアウトが起こり得るとの見込み数値がNFLから発表されていた。昨年度は9試合がブラックアウトとなった実績がある。(ブラックアウト詳細は、タッチダウン社刊『NFLの(非)常識』を参照下さい)

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