ターンオーバーバトル
NFLハードヒッター・ベストテン
(TOUCHDOWN PRO 2月号=12月28日発売号から転載)

2005年2月22日
   プレーオフの鍵はターンオーバーバトルになるだろう。
  第15週現在のターンオーバー・レシオ、つまりテイクアウエーからギブアウエーを差し引いたボール獲得回数のランクをみると、1位はコルツの+20、以下ジェッツ+17、チャージャーズ+13、スティーラーズ+12、パンサーズ+12、イーグルズ+11、ビルズ+7、ペイトリオッツ+7とつづいている。今期のトップ4はこの上位グループに含まれている。
  シンデレラチームであるファルコンズも、13位だが+3と、この面でも急速な進歩をみせている。
  プレーオフはトーナメントの勝ち上がり方式で、1発勝負。チームは、レギュラーシーズンで見せた実力を発揮することが、第一の条件になる。そして、次のステップとして、対戦相手の弱点を攻めあう、攻撃的な思考を展開する。一にコンディショニング、二にゲームプランとなるわけだ。
 相手のボールを奪うことは、(1)失点を防ぎ、(2)時間のコントロー
  ル手段を獲得し、(3) 前進して、(4)加点チャンスをつかむこと につながるが、プレーオフでの一番の効果は、相手のゲームプランを根底から覆すことだろう。精神的なダメージの影響が大きい。

  とくに、均衡状態にある場合、あるいは劣勢にある場合のテイクアウエーは値千金となる。相手の攻撃機会を奪うと同時に、パントをブロックしたと同様の前進(40ヤード)があったと考えてよいフィールドポジションを獲得できる。
  テイクアウエーは、(1)インターセプト、(2)パスラッシュあるいはハードヒットによるファンブルフォースから起こる。
  したがって、幸運の引き寄せるのはパスカバーする守備バックとくにCB、またはQBにラッシュする守備エンドというのが、これまでの常識だった。ところが、最近注目を浴びているが、守備バック、それもセーフティ勢だ。
  彼らがテイクアウエーを引き寄
 

せる武器はハードヒットだ。レシーブした瞬間の猛タックルでボールをはじき出し、突進するバックのボールを叩き落としもぎ取る。いまや積極守備の象徴となっている。
  プレーオフを目前にして、ターンオーバーバトルの尖兵となる、ハードヒッターをピックアップしてみた。プレーオフ出場を逸した選手もいるが、残り少ない2004年シーズン。彼らが登場したら、目を凝らして一挙手一投足を追ってほしい。
  第1位は、ブライアン・ドーキンス(イーグルスFS)だろう。オフには格闘技アルティメットのチャンピオンであるT・カタルフォと一緒にトレーニングしてハードヒットを強化している。ためらいなく、モンスターヒットをキャリアに浴びせる。「間違いなく彼はリーグでもっともヴァイオレントなヤツだ。コンパクトなサイズだが、桁外れのスピードで、絶好のレベレッジから突き抜けるように当る」はレッドスキンズのケリー・スカウト。

  2年前のプレーオフで、QBヴィックを退場に追い込んだ。CBのスピードとLBの激しさを持つSFだ。
  2位はロイ・ウイリアムズ(ドルフィンズFS)スクリメージライン付近に上がってのタックルは出色。もう一人のLB。
  3位はロドニー・ハリソン(ペイトリオッツSS)激しいヒットを連続させ、リーグ史上最多(最悪?)の罰金王となった。
  4位はジョン・リンチ(ブロンコズFS)オフにハードヒットの勲章である首手術をしたが、衰えはわずか。プレーを読み、ホームラン・ヒットを放つ。
  5位はレイ・ルイス(レイヴンズLB)誰もが認めるハードヒット、ブラインドサイド(中央)からオープンを走るランナーを粉砕する。
  6位はタケオ・スパイクス(ビルズOLB)。なめらかな動きからフルスピードで当るが、ヘルメットが飛ばす衝撃シーンは数多い。
  7位はドノヴィン・ダリアス(ジャガーズSS)。ランサポートの位置から、恐れ知らずハードヒット。ヒ
  ットを求めカモられる時も。
 8位はキース・ブルッキング(ファルコンズLB)。基本に忠実、強く締め付けて仰向けにメクるタックルは、結局は、ランナーへの最大のパニシュメント。
  9位はエイドリアン・ウイルソン(カーディナルズSS)6−3、223のサイズがSSにいるだけで脅威。TEですら彼のタックルでしばしばクラッシュ。
  10位はクリス・ホウプ(スティーラーズFS)。サマーキャンプのスクリメージであの重量RBベティスをヒット、1週間肩負傷欠場においこんだ。