選手の能力ならカウボーイズ対チャージャーズ?
しかし、NFLではそれだけでは勝てない。

NFL2008年度チーム一覧

 

Football galvanizer
Sadao Goto
(TOUCHDOWN PRO2008年8月発売号より転載)

NE、SD、IND、そしてJAX強豪が揃う
AFC

パッツ6年連続か―東地区
第1位(今08年度予想、以下同じ) ニューイングランド・ペイトリオッツ
 予想勝敗、以下同じ=14勝2敗(昨年16勝0敗=準優勝)
 完璧なフットボール・チーム。再挑戦するシーズン全勝への可能性は33%とみている。07年平均勝率が39%と楽な対戦に恵まれた日程である。NFL戦術を先導するベルチックとマクダニエルの攻守コーチコンビ、そして名QBブレイディがいる。スーパーボウル連続出場の可能性は51%。穴となったセカンダリーにはケイパースを迎えコーチ補強で対応する。08年の課題、@CBの強化、AbSWR、B右OLの強化。昨年NFLランキング=攻撃1位(ラッシュ13位、パス1位)、守備4位(ラッシュ10位、パス6位)、ターンオ−バーレシオ+16=以下同じ。

第2位 ニュヨーク・ジェッツ 8−8(4−12)
 オフのフリーエージェント市場では1億4千万ドルをかけた大きな成果(アラン・ファニーカ、カルビン・ペース、クリス・ジェンキンスなど)をあげ上昇への戦力は補強出来たが、この地区での風当たりは厳しく、容易に成績に結びつかない。ただし、8月8日、前パッカーズの鉄人QBファーブ(39歳)がトレードで緊急加入。大躍進か、大混乱か?08年の課題、@スタートQB、AOLの強化、BRCB。07年攻撃26(19、25)守備18(29、9)、−4。

第3位 バッファーロー・ビルズ 5‐11(7−9)
 数人の若く、優秀なタレントはいるが、一番必要なのは、誰がスタート・クォーターバックになるのかの意思決定だろう。決めたら、それを徹底して核を作らねば。キッキングは良い。08年の課題、@QB、Aラン守備、Bレシーブ力のあるTE。07年攻撃30(15、30)守備31(25、29)、+9。

第4位 マイアミ・ドルフィンズ 3−13(1−15)
 スパラノ新コーチは副社長に就任したコーチ界のドン、ビル・パーセルズの傀儡と読むメディアがほとんどだ。しかし、パーセルズにとってもこのフランチャイズの光を復元するのは最も難しいチャレンジ。しかし、8月になって、ファーブに押し出されたかたちでぺニントンが移籍で入り、QB問題解決か。08年の課題、@34か43か守備体型、AQB、B新人LTロングと組むRT。07年攻撃28(23、24)守備23(32、4)、−7。

追い上げるベンガル、ブラウンズ―北地区
第1位 ピッツバーブ・スティーラース 11−5(10−6=WPで敗退)
 初年度に守備1位にしたトムリン・コーチは辣腕である。エースであるベン・ロスリスバーガーは他のQBと同じように多数のパスを投げることはないだろう。08年の課題、@守備の持久力、AOLの向上、B交代RB。しかし、我慢して徹すれば、高結果にむすびつくはずだ。14チームが07年勝ち越しのタフな日程。07年攻撃17(3、22)守備1(3、3)、+3。

第2位(ワイルドカード) シンシナティ・ベンガルズ 10−6(7−9)
 守備の強化に数人を加え、攻撃はもともと地区優勝争いに不足ない爆発力がある。しかし、このままではパーマーが並のQBの中に埋もれる。08年の課題、@左OL、AbRWR、BTEユーテック、RBペリーの回復。07年攻撃10(24、7)守備27(21、26)、+5。

第3位 クリーブランド・ブラウンズ 9−7(10−6)
 WRストルワース、DEウイリアムズが加入、去年より良いチームになるだろうが、成績や順位は下がるかもしれない。なぜならば、今年の試合予定は強敵が揃って、大変厳しい。08年の課題、@QBアンダーソンの向上、Aリーダーの出現、B守備の再編成。07年攻撃8(10、12)守備30(27、24)、−2。

第4位 ボルティモア・レイブンズ 6−10(5−11)
 05年のスーパーボウル以降、守備がこのチームを推進してきた。超一流の守備プレーで識者を唸らせる。だから、QB出身のハーバーが新ヘッドに就任した今年になにかが起こると期待しない方が良いかもしれない。OTオグデンが引退した。08年の課題、@スタートQB、AスタートOT、B新コーチの統率力。07年攻撃22(16、23)守備6(2、20)‐17。

コルツに迫るジャガース―南地区
第1位 インディアナポリス・コルツ 13―3(13−3=DPで敗退)
 守備の攻略は難しい。NFL最優秀守備選手のSボブ・サンダースにリードされ、昨シーズンのコルツはリーグ最少得点しか許していない。もちろん、攻撃も一流。しかし、QBマニングの膝手術はどこまでシリアスなのか。彼とハリソンのコンビは最後の年だろう。08年の課題、@主力選手の負傷予防、Aパスラッシュ、BG。07年攻撃5(18、6)守備3(15、2)、+24。

第2位(ワールドカード) ジャクソンビル・ジャガース 12−4(11−5=DPで敗退)
 ジャック・デルリオの優秀なコーチングと丁寧な人事管理で、(時たまサイドラインで見せる激しい挙動は見逃して欲しい)、ジャガースがコルツの踵を掴んだ。テイラーとジョーンズドリューのラン、ガラードの平静心は魅力。08年度の課題、@OLのレベルアップ、A新人パスラッシャーの養成、B主力WRの決定。07年攻撃7(2、17)、守備12(11、15)、+9。

第3位 テネシー・タイタンズ 6−10(10−5=WPで敗退)
 過去数年言い続けてきたことだが、もしタイタンズがクォーターバックのビンス・ヤングにワイドレシーバーのプレーメーカーを与えられれば、チームは急上昇するはず。TEクランプラーが加入した。08年の課題、@QBの進歩、Aレッドゾーン攻撃、BOL。07年攻撃21(5、27)守備5(5、10)、0。

第4位 ヒューストン・テキサンズ 5−11(8−8)
 今後10年間は、攻撃ラインにアンカーになれる優秀な左タックルを獲得するまで、テキサンズには遅々たる伸展しか期待出来ません。WRジョンソンは魅力。08年の課題、@新人Tブラウンの配置、AQBシュワブの向上、BDB。07年攻撃14(22、11)守備24(19、15)、‐13。

チャージャース独走か―西地区
第1位 サンディエゴ・チャージャース 14−2(11−5=A選手権で敗退)
 アントニオ・ゲーツとラデニアン・トムリンソンが負傷をしたにもかかわらず、2007年終盤のチャージャースは強かった。もしフィリップ・リバースがパスをワンランク上げれば、スーパーボウルに出場するだろう。ヘッドコーチの手腕については依然?が残るが。08年の課題、@主力の負傷予防、ALTのバックアップRB、BNB。07年攻撃20(7、26)守備14(16、14)、+24。

第2位 デンバー・ブロンコズ 9−7(7−9)
 もし守備の問題(とくにラン守備)を解決出来れば、プレーオフ出場チームになるだろう。もし出来なければ、来季はマイク・シャナハンの最後のシーズンになる可能性もある。昨年の勝率50%は13年間で2度目。08年の課題、@スタートRB、A守備の強化、B複数任務をこなす選手の養成。07年攻撃11(9、13)守備19(30、7)、+1。

第3位 カンサスシティ・チーフス 5−11(4−12)
 トレーニングキャンプで今年のキャスティングを決定する。約7つのポジションが新人に開かれている。NFLサック王アレンを放出した。肝心のスタートQB争いはクロイルで決定なのだろうか。08年の課題、@3人の新スタートOL、AQBの向上、BRBジョンソンの回復。07年攻撃31(32、20)13(28、5)、−11。

第4位 オークランド・レイダース 3−13(4−12)
 CBディアンジェロ・ホール、Sギブリル・ウイルソン、WRジェボン・ウォーカー、新人RBダレン・マクファデンなどオフスーズンに好選手を加え、プレーオフへの道はまだ遠い。08年の課題、@QBラッセル体制の整備、ADL、BRBマクファデンの使用法。07年攻撃25(6、31)守備22(31、8)、−11。

カウボーイズ独走か
NFC

NFCの誇りを守る―東地区
第1位 ダラス・カウボーイズ 13−3(13−3=DPで敗退)
 タレントは豊富、近年のプレーオフでの大失敗で逆に意欲十分でしょう。攻撃はカンファレンス随一。フェリックス・ジョーンズがドラフト指名で加わり、ジュリアス・ジョーンズが去った。完全に今年の行く先をタンパに絞っている。08年の課題、@ゴシップ予防、Aパスラッシュの強化、BLBザックの統率力の活用。07年攻撃3(17、4)守備9(6、13)、+5。

第2位 ニューヨーク・ジャイアンツ 13−3(10−6=優勝)
 ディフェンディングチャンピオンはカンタンには王座を引き渡さないだろう。GMのジェリー・リースはタレントのアップグレードを計り、「もう10ヤード深く投げたい」というイーライ・マニングは成長を続け、ストレイハンは抜けたが、スーパーボウル陰のMVPだったDEタークがいる。TEショッキーがセインツに抜けた。実戦リーダーが欲しい。08年の課題、@優勝の興奮、Aストレイハンの補充、B新LB。07年攻撃16(4、21)守備7(8、11)、−9。

第3位 フィラデルフィア・イーグルス 7−9(8−8)
 最もレベルが高い地区で苦戦が続く。ドノバン・マクナブとブライアン・ウエストブロックが攻撃の核であり続け、新加入にアサンテ・サミュエルの加入もパスカバーには大きな効果が期待出来るが、それ以上に攻撃の補強が欲しかった。08年の課題、@リターンの向上、AサミュエルMMカバーの習得、Bレッドゾーン攻撃。07年攻撃6(8、10)守備10(7、18)、‐8。

第4位 ワシントン・レッドスキンズ 4−12(9−7=WPで敗退)
 新コーチのジム・ゾーンは、数年後の勝利は期待出来るが、いきなりヘッドの初年度である今年は苦労する。パス攻撃を主力にしたいが、QBジェイソン・キャンベルに万全の準備があるとはいえない。好調だった守備にも疑問符がある。08年の課題、@ゾーンの新攻撃習得、A新加入のJ・テイラー&カーターのラッシュ完成、BSF。07年攻撃15(12、14)守備8(4、16)、−5。

地力十分パッカーズ―北地区
第1位 パッカーズ 11―5(13−3=N選手権で敗退)
 人財豊富なチームから、象徴であり核であったQBファーブが抜けた(ただし涙の引退会見を撤回、トレードでジェッツへ移籍した)が、並以上のレシーバーが揃い、新QBエーロン・ロジャースも活躍が期待できる、守備は鋭い。マイク・マッカーシーが地区連覇するのは難しくない。08年の課題、@DTウイリアムズの穴、AスタートG、Bブリッツの向上。07年攻撃2(21、2)守備11(14、12)、+4。

第2位 ミネソタ・バイキングス 9―7(8−8)
 トレンディな予想なら地区優勝にあげるだろうが、しかし、パッシングは依然として不安定。RBエイドリアン・ピーターソンは超一流、しかし新人時代のように順調な成長は期待できない。守備のRP不均衡も極端すぎる。プレーオフにはもう1年必要だろう。08年の課題、@QBジャクソン、ART、BCB。07年攻撃13(1、28)守備20(1、32)、+1。

第3位 シカゴ・ベアーズ 8−8(7−9)
 昨年の最終盤から復活気配あり、今年はUターン上昇シーズン。スーパーボウルだるみは終了だ。そろそろデビン・へスターが第一線で活躍の予感があるが、D級のクォーターバックはどうか。08年の課題、@QB、ARB、BOT。07年攻撃27(30、15)守備28(24、27)、−1。

第4位 デトロイト・ライオンス 3−13(7−9)
 昨季終盤の存在感のなさは、来るべき次(つまり今年)の予兆だったのでは。この地区の全てのチームが向上したが、ライオンズだけは現状維持、それがフィールドに現れるだろう。08年の課題、@パスラッシュ、AWRへのパス向上、B新人の起用。07年攻撃19(31、9)守備32(23、31)、−1。

混戦―南地区
第1位 ニューオーリンズ・セインツ 11−5(7−9)
 ジョナサン・ビルマとセドリック・エリスの加入は守備を改良するだろう。ドリュー・ブリーズはどのクォーターバックよりも効果的にショートパスを展開する。ポストシーズンに復活のシーズンになるだろう。8月、ジェッツからTEショッキーが移動。08年の課題、@CB、Aパスラッシュ、B主力の負傷予防。07年攻撃4(28、3)守備26(13、30)、−7。

第2位(ワイルドカード) キャロライナ・パンサーズ 9−7(7−9)
 RBジョナサン・スチュアートとOTジェフ・オータを含む、優れたドラフト指名は攻撃を向上させよう。しかし、看板だった守備はもう対戦相手に脅威をあたえない。それに攻撃も依然としてスティーブ・スミスに頼りすぎている。08年の課題、QBデロウムの再発防止、A新OL、BRB層の充実。07年攻撃29(14、29)守備16(18、17)、+1。

第3位 タンパベイ・バッカニアーズ 7−9(9−7=WPで敗退)
 セドリック・ウイリアムスの負傷回復状況が不安定、ランニングゲームは苦しんでいる。CBアキブ・タリブとWRデクスター・ジャクソンのドラフトでチームのスピードの向上は期待出来る。しかし、去年頑張った守備では加齢が進行中。08年の課題、@レスーブ陣のアップグレード、ARBダンの負担軽減、BLT。07年攻撃18(11、16)守備2(17、1)、+15。

第4位 アトランタ・ファルコンズ 1−15(4−12)
 ドラフト指名のQBマット・ライアンはプロボウル出場を果たすかもしれないが、新人の今年ではない。マイケル・ターナーはサンディエゴと同じ大きさの穴を見つけるのは難しいだろう。スミス新コーチにとって長いシーズンになりそうだ。日本人WR木下が練習生として帯同している。08年の課題、@新人QBライアンの起用、AOLの向上、BLB陣の再編成。07年攻撃23(26、18)守備29(26、23)、+4。

スワンソングを意識するホルムグレン―西地区
第1位 シアトル・シーホークス 11−5(10−6=DPで敗退)
 マイク・ホルムグレンはコーチ生活の仕上げにスーパーボウル出場を狙っている。まずプレーオフ出場が鍵となる、地区優勝には十分の能力だが、NFCにエリートチームは手強い。08年の課題、@新ラン攻撃の確立、Aスペシャルチーム、BWR。07年攻撃9(20、8)守備15(12、19)、+10。

第2位 セントルイス・ラムス 7−9(3−13)
 まず負傷を07年より少なくすることが課題になる。ステーブン・ジャクソンとマーク・バルジャーが本来のフォームをとり戻せば、攻撃に問題はない。新人のクロス・ロングはオールプロ候補、状況は好転しそうだ。08年の課題、@パス攻撃、ALTペースの復活、BLB。07年攻撃24(25、29)守備21(20、21)、−10。

第3位 アリゾナ・カージナルス 5勝11敗(8−8)
 攻撃には逆転が可能な、一発ロングゲイナーがいない。QBマット・レイナートはチームのリーダーとしての成長を期待したい。ある年にそれが実現するかもしれないが、しかし、今年ではない。08年の課題、@スタートQB、A新守備体制の整備、B.3WR。07年攻撃12(29、5)、守備17(9、28)、−7。

第4位 サンフランシスコ・フォーティナイナース 3−13(5−11)
 マイク・ノーランをバックアップして、 アレックス・スミスの成長を促進するために、新しい攻撃コーディネーターにマーク・マーツを迎えた。上手くいけばよいが。このチームは、まだモンタナやヤングを忘れさす、スター選手を作ることが出来ない。08年の課題、@スタートQB、AOLの調和、Bパスラッシュ。07年攻撃32(27、32)守備25(22、22)、−12。

ポストシーズンプレディクション
AFC
WCプレーオフ シンシナティ@ピッツバーグ、ジャックソンビル@コルツ
Dプレーオフ コルツ@サンディエゴ、ピッツバーグ@ニューイングランド
AFC選手権  サンディエゴ@ニューイングランド

NFC 
WCプレーオフ キャロライナ@グリーンベイ、ジャイアンツ@グリーンベイ
Dプレーオフ  ジャイアンツ@ダラス、グリーンベイ@シアトル
NFC選手権  シアトル@ダラス

第43回スーパーボウル(2009年2月1日、タンパベイ)
ニューイングランド31ー27ダラス

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