パッツ独走

セーフティに目をこらせ!
FOCUS ON SFs

Football galvanizer
Sadao Goto
(TOUCHDOWN PRO2007年8月発売号より転載)

 2007年シーズンのプレビュー。今年度の地区内のランクを予想した。*はワイルドカード。昨年の戦力にオフの移動を加減乗除しただけの比較だが、それでも何を楽しむかはだいたい見えてくる。ただし、選手の成長、負傷など予想不可の項目は考慮していない。

プレーオフを制するセーフティ
 2人のバックを攻撃に利用するデュアルバック制が話題となっているが、実力伯仲のリーグでは、ボールコントロールには優位だし、4ヶ月のシーズンを乗り切るには同じ能力を持ったRBが2人いれば、疲労だけ出なく負傷にも対応出来るので心強い。しかも、ラッシングに厚みが出れば、守備の裏をつくプレーアクションへの展開も容易だし、守備が警戒してボックスにラッシング要員を増やせば、マンカバーとなるWRに自由が与えられる。
 とくに、一発勝負のトーナメント戦であるプレーオフでは、ラッシングとそれをアクションにつかうパスの組み合わせは、カバーするセーフティを悩ませる。
 そうなると、ラッシュへの対応、TEへの対応、SB(スロットバック)への対応、ボックスへの参加など、当日の臨機応変な対応が可能な優秀なセーフティがいるかいないかで、プレーオフでの勝敗が大きく左右されることが多い。パッツのロドニー・ハリソン、コルツのサンダース、スティーラーズのポラマール、レイブンズのリード、イーグルスのドーキンスなどは、最近のプレーオフで決定的な役割を演じている。
 そこで、プレーオフ出場可能性のあるチームに限って、SF陣の能力も評価してみた。プレーオフ用と思っていただきたい。

ダンジーのジンクス破り
 SB(スーパーボウル)で敗れたチームは翌年低迷するという、実績に近いジンクスがある。緊張の欠落、高額報酬を求めた選手の移動などがその理由にあげられるが、答えはもっと単純だ。あとがないSBではすべてを出し尽くす。そこで敗者になることは、短所が赤裸々に白日にさらされることだからだ。得意とした戦術の裏が暴かれ、隠していた短所が全米の目にさらされるのは、大変なディスアドバンテージである。翌年のレギュラーシーズンでは、対戦相手はSBで露呈した欠点を次々と集中攻撃してくることになる。
 去年の敗者ベアーズも同じ運命をたどるだろうか。答えはNOである。SB前半で優勝を確信したコルツのダンジーは、後半には勝利に必要なプレーだけに限定し、敗者の傷口を広げる非情さは見せなかった。親友スミスへの配慮か、それと切り札の温存か。ベアーズはまだ致命傷を負ってはいない。

 

2007年プレビュー

パッツ独走
AFC東地区
@ ニューイングランド・ペイトリオッツ
A ニューヨーク・ジェッツ
B バッファロー・ビルズ
C マイアミ・ドルフィンズ

 2年連続してPO(プレーオフ)で惜敗したが、ニューイングランド・ペイトリオッツ(昨年度12勝4敗、攻撃11位、守備6位、TOE=ターンオーバーエッジ4位タイ、以下同じ)は、3年ぶり4度目のSB優勝の至近距離にいる。課題のレシーブ力には快足のモスとスピードのストルワースを獲得、高齢化したLBにはレイブンズからオールプロ級のトーマスを迎え、今オフは最良の補強を実現した。完璧さでは『モンタナ』を追い抜いたQBブレイディ、分析&戦術では史上最高のベルチック・コーチの関心は、すでにポストシーズンだろう。戦力不安は肩手術明けのRBマロニー、契約更改がもめているDBサミエル。自己中のモスが本人談通りに改心したのか、DLヒル死亡の影響など、メンタルな興味もある。
 プレーオフで鍵となるS陣だが、SSのハリソンはリーグで最も恐れられている選手の一人。しかし負傷がちで、体調管理が鍵。サミエルのホールドアウトが続けば、FSウィルソンがCBにとられる可能性があり、戦力がダウンする。

 2位以下は、少しはなれて団子状態。抜け出すのは、昨年終盤の3連勝でワイルドカードに滑り込んだニューヨーク・ジェッツ(10勝6敗、攻撃25位、守備20位、TOE17位タイ)だろう。ベアーズからタフだが29歳となったRBジョーンズを獲得、ラン力をアップした。パッツのアシスタントから就任、1年目でPO出場を果たし周囲を驚かせたマンジーニ(36歳)コーチ。デプスがないDLが頑張り、複雑な守備戦術が浸透、知性派リーダーのQBぺニントンに負傷がなければ、連続POもあるかもしれない。
 再建計画2年目のバッファロー・ビルズ(7勝9敗、攻撃30位、守備18位、TOE23位タイ)は、GMリービーとジュラン・コーチがRBマクゲイヒー、LBフレッチャーとスパイクス、CBクレメンツの主力選手を放出した。4年目のQBロスマンを核にドラフト1位のRBリンチ、2位のLBポスタズニーなどで攻守を構築する姿勢だが、まだ幾つか大穴がある。負け越しは避けられない。

 近年同じ繰り返しで低迷から抜け出せないマイアミ・ドルフィンズ(6勝10敗、攻撃20位、守備4位、TOE13位)は、期待されたセイバンがさっさとアラバマ大に移り、チャージャーズで強い攻撃を育てたOC(攻撃コーディネ−ター)キャメロンを新コーチに迎えたが、肝心のQB探しは今年も続き、去年のカルペッパーが去り、チーフスから38歳のグリーンを迎えた。守備の達人ケイパースDCがリーグ4位に引き上げた34守備の中心はリーグ最優秀守備選手のDEテイラー、MLBトーマス、それにスティーラーズからLBポーターが加入した。グリーンが負傷もなく順調なら攻守均衡の取れた好チームで、見て楽しいチームに仕上がるはずだ。

鉄人ルイス最後の挑戦
AFC北地区
@ ボルティモア・レイブンズ
A シンシナティ・ベンガルズ*
B ピッツバーグ・スティーラーズ
C クリーブランド・ブラウンズ

 ボルティモア・レイブンズ(13勝3敗、攻撃17位、守備1位、TOE1位)にも十分にSBにチャンスがある。昨年はプレーオフで攻撃の非力をつかれ、コルツに6対15と惜敗したが、QBマクネアの加入でチーム力に厚みが増した。8年目のルイスが去り、ビルズから4年目のマゲイヒーがエースRBになる。トーマスが抜けたが、鉄人ルイス、俊敏なスコットがLBにいる積極守備は、レックス・ライアン指導の筋金入り。ルイスにとっては最後の挑戦か。
 FSリードはリーグベストだろう。レシーバーのカバー、激しいヒット、パスラッシュ、いずれも一級。SSランドリーは厳しいヒットをするが、パスカバーに甘さがある。

 昨年、マニアを最も落胆させたのはシンシナティ・ベンガルズ(8勝8敗、攻撃8位、守備30位、TOE6位タイ)だろう。3連勝でスタート、中盤に僅差で3連敗、立ち直って4連勝も、最終盤3連敗でプレーオフを逸した。QBパーマー、WRジョンソン、RBジョンソンなど攻撃タレントは完璧だが、守備がもろい。オフフィールドの素行問題で、WRヘンリーが8試合に出場停止となった。1位指名のCBホールは期待できる。プレーオフを逸するとマービン・ルイス・コーチの進退問題となるだろう。
  FSウィリアムズとSSジャクソンをAFCのトップ級タンデムと評する識者もいるが、共にラン守備が上手い。ウィリアムズは危機にもビッグプレーがあるが、2人のコミュニケーションが今一歩。

 モラルダウンでSB優勝から急降下したピッツバーグ・スティーラーズ(8勝8敗、攻撃7位、守備9位、TOE27位タイ)は、15年間勤めたカウワーが引退、新コーチにバイキングスDCだったトムリンが就任した。新戦術の4WRスプレッド攻撃をQBロスリスバーガーが使いこなせるかが再建の鍵だろう。去年はリーグ最悪の23インターセプトを喫した。五分の勝率がいいトコか。
 
  4年連続負け越しのクリーブランド・ブラウンズ(4勝12敗、攻撃31位、守備27位、TOE31位)は、昨年のQBクイン、今年のOTトーマスとドラフトで大物を獲得しているが、あまりにも再建ペースがスローすぎる。クレネルコーチの意図は入っているのか。

コルツのリバウンド
AFC南地区
@ インディアナポリス・コルツ
A ジャクソンビル・ジャガーズ
B テネシー・タイタンズ
C ヒューストン・テキサンズ

 念願のSB優勝を果たし、王朝時代確立を目指すインディアナポリス・コルツ(12勝4敗、攻撃3位、守備21位、TOE6位タイ)だが、史上最高のパッサーといわれるQBマニング、ダンジー・コーチを含め、かなりのメンタル・リバウンドがあってもおかしくない。戦力的にも、RBアダイ、そして弱体の守備からLBジューン、CBハーパー、デビッドが抜けた穴はそうとう大きい。
  プレーオフでは貢献したS陣は、急成長した2年目のベセアと抜群の勝負勘を持つSSサンダース。SBには間に合ったが負傷がちのサンダースの体調次第だ。

 ジャクソンビル・ジャガーズ(8勝8敗、攻撃10位、守備2位、TOE15位タイ)は、QBレフトウィッチが安定すれば、大化けする可能性もある。パント、反則、ターンオーバーといった自滅要因を減少させられるか。守備の要だったSダリアスがチームを去った。

 終盤の6連勝で五分の勝率に戻したテネシー・タイタンズ(8勝8敗、攻撃27位、守備32位、TOE13位)の原動力はマジックボーイ、新人QBヤングだった。NFLの掟破りともいえる豪走(平均6・7ヤード)と、成功率は51%と低いが、勝負所ではサイズ、運動能力そしてガッツでパスを決めた。しかし、リーグ最低の守備から違法行為でパックマン・ジョーンズが1年間出場停止となった。少ないWRがさらに抜け、さすがのフィッシャー・コーチも今年は厳しい。
 
  加盟以来勝ち越しなし、6年目を迎えたヒューストン・テキサンズ(4勝12敗、攻撃28位、守備24位、TOE21位)は、未完の大器カーを放出、即戦力となるショーブをスタートQBに獲得した。飛び級で20歳で大卒となった秀才DTオコイエは即戦力になれるか。

チャージャーズの賭け
AFC西地区
@ サンディエゴ・チャージャーズ
A デンバー・ブロンコス*
B カンザスシティ・チーフス
C オークランド・レイダーズ
 
  タレント集団のサンディエゴ・チャージャーズ(14勝2敗、攻撃4位、守備10位、TOE3位)のSB初優勝は、新コーチのノーブ・ターナーに託された。しかし、最高勝率ながらSB出場を逸した責任で解雇されたショッテンハイマーへの同情票も多く、実績を出せない男ターナーへの疑問符は大きい。昨年28TDの記録を樹立、NFLの宝といわれるRBトムリンソンが攻撃の中心、TEゲイツ、DTウィリアムズ、OLBメリマンとオールプロ一軍が揃う。

 僅差でプレーオフを逸したデンバー・ブロンコス(9勝7敗、攻撃21位、守備14位、TOE17位タイ)は、強肩カトラーを攻撃の中心にすえる。エースだったプラマーはトレード後に引退した。定評あるラン攻撃の核は新RBヘンリーとなったが、4WRスプレッド攻撃への転向も検討中のようだ。終盤大崩れした守備は、新DCベーツが再建を図る。オフに射殺されたRCBウィリアムズの穴はライオンズのブライで補強、名手CBベイリーと組ませる。
  S陣は応用が利くベテランが揃った。35歳となったSSリンチ、32歳のファーガソンは経験豊か、2人共に積極的なタックラーだが、カバレッジ範囲が広いとはいえない。

 就任1年目のエドワーズ・コーチがワイルドカードまで導いたカンザスシティ・チーフス(9勝7敗、攻撃16位、守備16位、TOE10位タイ)だが、ボールコントロール攻撃と積極守備といった再建の王道だけでは第2ステップは難しい。昨年開幕戦でQBグリーンが重い脳震盪になり8試合休場、負担倍増したRBジョンソンが頑張り、NFL記録の416キャリー(試合平均26回)で、1789ヤード走った。グリーンが去ったあとのスタートQBが不安定。今年もワイルドカード狙いだろう。

 妖気にとりつかれたような不振が続くオークランド・レイダーズ(2勝14敗、攻撃32位、守備3位、TOE32位)だが、怪物オーナーのデービスの影響としか思えない。再雇用したシェルを解雇、今年は31歳のキフィンをコーチに任命した。昨年の攻撃TDはわずか12である。DEバージェス、CBアソムーアを核とする若くて強い守備は、DCライアン指導。でもいたる所に疑問符がつく。

イーグルスの反撃
NFC東地区
@ フィラデルフィア・イーグルス
A ダラス・カウボーイズ*
B ワシントン・レッドスキンズ
C ニューヨーク・ジャイアンツ

 昨年は交代QBガルシアの活躍で地区プレーオフまで進んだフィラデルフィア・イーグルス(10勝6敗、攻撃2位、守備15位、TOE9位)だが、膝負傷に泣いたマクナブにとっては9年目の今年はラストチャンスかもしれない。ガルシア、WRストルワース、LBバーバーが去り、LBスパイクスが加わった。ウェストブルックスを含めフルキャストならばSBも射程内。
 Sにはエリートのドーキンス、コンシダインはLOSでハードヒットを集中する。
 
 パーセルズは4年間で2回のプレーオフ出場で引退、親選手派のフィリップスが新コーチとなったダラス・カウボーイズ(9勝7敗、攻撃5位、守備13位、TOE4位)。クリップボードQBからの抜擢で人気となったロモの単純ミスでシーズンを終わったが、戦力はそのまま。勝っても負けても大味な試合が多かった。守備に僅差を支える精神力が必要か。
  SSウィリアムズはフリーランスの動きでLOSに上がりハードヒット、FSハミルトンはカバーに専念する、絶妙なコンビ。

  金満オーナー(スナイダー)と超大物コーチ(ギブス)のコンビが今一しっくりしないまま4年目を迎えるワシントン・レッドスキンズ(5勝11敗、攻撃13位、守備31位、TOE23位タイ)。去年は5勝減と急降下した。RBポーティスのラッシュを賞賛するより、DCウィリアムズの守備コールが単純すぎると、ボロボロの守備への叱責が多い。補強のLBフレッチャーは期待できる。

 スタート3年目となるQBイーライ・マニング、4年目を迎えるコフリン・コーチ、2人が今年結果を出さないとニューヨーク・ジャイアンツ(8勝8敗、攻撃14位、守備25位、TOE17位タイ)は再開発計画の見直しにとりかかるだろう。RBバーバーが引退、ドローンズがエースRBになる。

頑張るファーブ、頑張れベアーズ
NFC北地区

@ シカゴ・ベアーズ
A グリーンベイ・パッカーズ
B デトロイト・ライオンズ
C ミネソタ・バイキングス

 シカゴ・ベアーズ(13勝3敗、攻撃15位、守備5位、TOE4位タイ)は、キッキングで好位置を取り、激しい守りでボールを奪い、堅実なランで時間と得点を重ねる、理想の展開でSB進出を果たした昨年のシンデレラ。ラビー・スミス・コーチの指導で、スーパーマンMLBアーラッカーを中心に、理想のチームに仕上がった。オフにエースRBジョーンズが抜け、NTジョンソンが規約違反で解雇されたが、大きな課題は、昨年と同じQBグロスマンの成長。しかし、可能性は50%だろう。
 FSブラウンが負傷しなければ、S陣は強い。SSアーチュレータもカバーに優れているが、ボールに対する感覚と技術はブラウンが上。

 序盤1勝4敗の窮地から終盤4連勝でプレーオフ・タイブレーク判定まで持ち込んだグリーンベイ・パッカーズ(8勝8敗、攻撃9位、守備12位、TOE17位タイ)を支えたのは、好漢QBファーブである。ブロックなし、WR不在で自己最多の29インターセプトを浴びながらも、3885ヤードを稼いだ。18年目の今年はマリーノの通算最多記録61361ヤードまで3861ヤードだ。2年目のマカシー・コーチも有望。

 成績は下がったが、OCマーツ指導のラムズスタイルのパス攻撃とマリネリコーチ指導のバック2守備でデトロイト・ライオンズ(3勝13敗、攻撃22位、守備28位、TOE29位)は、旧イメージを払拭した。RBジョーンズの控えにベルを獲得したが、再建は2年先か。

 前年の9勝から急降下した、ミネソタ・バイキングス(6勝10敗、攻撃23位、守備6位、TOE10位タイ)だが、チルドレスを新コーチ迎えて1年目とあって、チームに落胆はない。対ラン1位、対パス31位タイという守備のアンバランス是正が課題。それよりスタートQBはジャクソンか、ボーリンジャーか。

復活セインツが地区の頂点へ
NFC南
@ ニューオーリンズ・セインツ
A カロライナ・パンサーズ*
B タンパベイ・バッカニアーズ
C アトランタ・ファルコンズ

 NFL史上最も感動的な復活といわれた、昨年のニューオーリンズ・セインツ(10勝6敗、攻撃1位、守備11位、TOE22位)。台風で大打撃を受けたニューオーリンズ市と市民にエールを贈る、地区最下位から1位への躍進、そして創立以来初のNFC選手権への出場。新コーチのペイトンと新QBブリーズが負け犬チームを蘇生させた。新人RBブッシュを含め大きな変動なく、今年はSBを狙う。自チームへの信頼が鍵。

 カロライナ・パンサーズ(8勝8敗、攻撃24位、守備7位、TOE23位タイ)の敵は負傷だろう。昨年は夏キャンプ初日にエースWRスミスが負傷、以後主力が続続と倒れ、とくに攻撃は壊滅的だった。新OCを迎えた今年はラッシングを重視する。不安定さが残るQBデロウムの控えにカーを獲得した。シビアなポジション争いが起こるかもしれない。

 SB優勝の記憶が強いが、タンパベイ・バッカニアーズ(4勝12敗、攻撃29位、守備17位、TOE30位)のグルーデン・コーチは、過去5年でわずか2回しか勝ち越しがない。今年は正念場だ。ベテランQBガルシアは即戦力で、シムズとのポジション争いは激しい。さらに、LBジューン、クォールズなどが去った戦力ダウンもあり、グルーデン大ピンチ。

 アトランタ・ファルコンズ(7勝9敗、攻撃12位、守備22位、TOE8位)は、前季終了1日後にモーラを解雇、ルイビル大のペトリノを新コーチとした。オーナーはQBヴィックの仕上げを期待したのだろう。しかし、シーズン直前に快足QBは違反である闘犬に関与した疑いが発覚、出場禁止処分が濃厚である。シュワブを放出、控えに獲得したハリントンがスタートでは荷が重い。DEカーニー、LBハートウェルも去り、窮地に陥った。日本人初のFA入団を果たした木下典明がリターナーとしてロスターに残る可能性は、本人談によれば「20%」、しかしゼロではない。

49ナーズの再建が順調に進行中
NFC 西地区

@ サンフランシスコ・フォーティナイナーズ
A シアトル・シーホークス
B セントルイス・ラムズ
C アリゾナ・カーディナルス

 サンフランシスコ・フォーティナイナーズ(7勝9敗、攻撃26位、守備26位、TOE23位タイ)の再建が順調である。今年目のQBスミスは着実な進歩をみせ、WRジャクソン、レリーを獲得した。そして、49ナーズRBとして初のNFCリーディングラッシャーとなったRBゴアがいる。ゴアは61パス捕球もチーム1、ブリッツをブロックするのも上手く、21世紀を代表するRBと評価が高い。不安があった守備にCBクレメンツを獲得、ハリスと組んだ堅守CBコンビが誕生した。SSルイスは打撃専門、カバレッジには不安があるが、FSローマンには安定したパスカバーがある。WC攻撃はないが、ウォルシュ追悼を。

 SB準優勝チームは翌年には負け越すというジンクスは乗り越え、3年連続地区優勝を果たしたシアトル・シーホークス(9勝7敗、攻撃19位、守備19位、TOE27位タイ)だが、QBハセルベック、RBアレキサンダーなど主力の負傷には悩まされた。WRジャクソン、TEスティーブンズが去り、TEポラードが入った。負傷の完治が第一だが、ビッグプレーに弱い守備の建て直しが最優先。30ヤード以上のプレーを28回も許している。

 セントルイス・ラムズ(8勝8敗、攻撃6位、守備23位、TOE2位)の再建も順調で、リネハン・コーチは地区優勝を狙う。安定したQBバルジャー、NFL史上5番目となる2334ydを走ったRBジャクソンで攻撃は一流、課題の守備には1位指名でDTキャリッカーを獲得、なんとかラッシュ守備31位からの脱出を図る。キッキングの改善も必要。安全第一のリネハンは自らプレーコールしていたが、昨年第11試合で0対15と完封され、OCコールセンに変わった。以後平均28得点と大幅にアップした。

 とにかく気分一新、グリーンが退き、スティーラーズのOCだったワイゼンハートがヘッドコーチに着いた。昨年最も期待はずれに終わったアリゾナ・カーディナルス(5勝11敗、攻撃18位、守備29位、TOE12位)にはショック療法が必要だ。昨年は3点差以内で勝負がついた5試合で全敗だった。ワイゼンハートは、自らプレーコールするが、トリックプレーを織り込むことでも知られ、スティーラーズでの戦果は39勝15敗だそうだ。


第42回SB 2008年2月3日
ペイトリオッツ over イーグルス
(対抗 レイブンズ)

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