Thank you, Mr.Commissioner
私がコミッショナーになったら
(2006年雑談編)

フットボールガルバナイザー
後藤完夫
(TOUCHDOWN PRO2006年4月30日発売号より転載)

 総合力のスポーツであるアメフにはオフシーズンという言葉は似合わない。勝敗はテーブルの上で50%が決定するといわれるが、今ならテーブルなしでもケイタイがあれば、シーズンの25%ぐらいは歩きながら決められるはずだ。FA、ドラフト、トレードと今年のチーム作りは、今まさに佳境だろう。

 今年は、さらにもう一つランクが上、NFLのOSでも大きな変革がある。コミッショナーの交代である。タグリアブーが引退、7月には新コミッショナー体制でスタートする。メディアとの放映権契約、労使協定と長期計画の基本をまとめたタグリアブーの後を引き継ぎ、世界最高のプロスポーツ組織のトップに立つのは誰だろうか。

 アメリカ人男性に生まれたからには、やってみたい3つの職業というのがあり、一に大統領、二にニューヨーク市長、そしてスーパーボウル優勝チームの監督というのが通り相場となっている。しかし、NFLコミッショナーというのは、この3つを一つにまとめたぐらいのスリリングなシゴトが出来そうだ。そこで、もしも私がコミッショナーになれたら、と米国メディア並みのプア企画で、夢を雑談風に思い浮かべてみた。(今回はそのおわらい版です。シリアスな(案)は山ほどあるんですが、就任した時のためにストックしておきます)

○コンドリーサ・ライス国務長官をコミッョナー特別補佐官に雇用して、NFLの世界的普及振興の責任者にする。頭越しに中国での拡大路線をとらぬようにチェックの必要あり。ロジャー・グッデルをラインの、リッチ・マッケイーをスタッフのチーフとする。(ライスさんは、ご存知のようにコミッショナーを狙っている?)

○エクスパンションの休止。これ以上のチーム増加はしばらく休止する。現状の32チームでも、優秀タレント(選手)は不足気味。ライスの国際的な普及策と同調して、世界から人材発掘を行う。ロサンゼルスには、経営基盤の弱いチームを移動させて、る。

○マンデイナイトのキックオフが遅すぎる。ニューヨーク時間では試合終了が確実に翌日となり、社会人は睡眠不足間違いない。東部時間午後8時、西部時間午後5時にキックオフへ繰り上げる。

○審判をフルタイム雇用にする。フルタイムにすれば審判養成期間が十分にとれ、お年寄りの経験だよりから脱却が可能になる。プロフェッショナルとしての地位と報酬を確立して、厳しい明確な基準がある資格試験を設け優秀な人材を確保したい。

○寒冷地のスーパーボウル開催を避ける。米国メディアの中には北緯33度より南での開催を求める声が多い。ダラスやフェニックスがぎりぎり入るラインである。アトランタ、ロスアンゼルスは圏外。スーパーボウルは一般的な避寒イベントの上級イベントと考えれば、ポロシャツでゴルフを楽しむのは最低条件になる。

○ポジションコーチにコーディネーターとなるために契約を破棄する権利を与える。マイノリティー(少数人種)が、ランクアップする機会を増加させる対策として重要である。

○ハーフタイム以降のスタジアムでのアルコール飲料販売の禁止(ただし、コミッショナー部屋をのぞく)。あまりTV中継には映らないがけっこうな数が酩酊している。

○ビル・パーセルズをコミッショナーの護衛官に雇用する。彼は多数のオーナーを服従させてきた。オーナー会議で議論が白熱したときや、交渉ごとに手軽に利用できる。

○クリーブランドとヒューストンのフランチャイズを活性化する。本拠権を与えればなんとかなるほどプロスポーツはカンタンではない。

○クリスマスイブとクリスマスの試合を禁止する。

○NFLの裏側を牛耳る、トム・コンドンまたはCAAの存在をオープンにする。
コンドンはペイトンとイーライのマニング兄弟を筆頭に多数のNFL選手をかかえるエージェント。
近年急速に勢力を伸ばし、4月中旬には、今年のドラフトの目玉であるQBレナートが、業界のベテランのスタインバーグからコンドンにエージェントを変えて、NFLはさらにコンドン色が強くなった。コンドンは4月に従来のIMGとの契約を切り、CAAと契約を結んだ
CAA(クリエイティヴ・アーチスト・エージェンシー)はその名のとおりに、ハリウッドの大手代理業で、トム・クルーズやアンジェリーナ・ジョリーなどの大物スターが所属している。マニングやレナートなどアスリートがタレントと組んで、メディア支配を狙っている。

○ライバル対決の関心を増大する。ジャイアンツとジェッツが毎年対戦しないのはおかしい。チーフス対ラムス、ドルフィンズ対バッカニアーズ、レイダース対フォーティナイナースなどのクロスエリア・ライバルを大事にする。

○試合でプレーするロスターを53人にする。
45人ロスターに8人のプラクティススクワットで合計53人。タフの日程を乗り切るには増加した方が良い。少ない人数が、負傷や疲労を倍増させている(カレッジだった倍近い選手で戦っている)。

 カレッジドラフトで、テキサンズはRBブッシュ(USC)を指名したのだろうか。セインツはQBレナート(USC)、タイタンズはOTファーガソン(ヴァ-ジニア)、ベンガルズはC狙いだろうし、ベアーズはCBか、パンサーズはOT、ジャガーズはパスラッシャーが欲しいはずだ。ドラフトは、今年のチーム作りの句読点、興味は強いが、4月28、29日開催で残念ながら、今月は推測記事にものせられない。
 
  ビルズにジャローン(前ライオンズ)、ジェッツにマンジーニ(前ペイトリオッツ)、 テキサンズにキュービアック(前ブロンコス)、チーフスにエドワーズ(前ジェッツ)、レイダーズにアート・シェル(元レイダース)、ライオンズにロッド・マリネン(前パッカーズ)、パッカーズにマッカーシー(前フォティナイナース)、ヴァイキングスにチルドレス(前イーグルス)、セインツにショーン・ペイトン(前カウボーイズ)、ラムスにマイク・リネハン(前ドルフィンズ)と10人の新ヘッドコーチが誕生した。あと2ヶ月半でキャンプインとなる。

 

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