TOP 3 QB

Week By Week 2011 NFL

Football galvanizer
Sadao Goto
(TOUCHDOWN PRO2011年9月号より転載)


ブレイディ1位、ロジャーズ2位、ブリーズ3位

9・11追悼シーズン!序盤で輝くQBたち
  9・11追悼10周年シーズンは、オフのCBA騒動を吹き飛ばす快調な出だしで、全米各地は好試合に沸いている。期待された三大QB、パッカーズの“鉄腕”ロジャーズ、パッツの“クール”ブレイディ、セインツ“魂”のブリーズが、2週終了時点で上位3パッサー。人気のビックは早くも負傷退場、かわってスタッフォード、ブラッドフォード、ニュートンのドラフト1位組が生き生きと活躍し始めた。 以下、2011年シーズンのウィークバイウィークを。

NFL開幕! パッカーズがタフな初勝利
2011年NFL第1週(9月8日、11日、12日)

  壮烈な攻撃戦の末、連覇を狙うパッカーズが試合最終プレーで1ヤードを守り切り、強い意欲と地力をみせつけた。最終スコアはパッカーズ42対34セインツ、しかし攻撃獲得距離は399ヤード対477ヤード。勝敗を分けたのは、勝負所での決定力だった。
 9・11から10周年を迎えた米国、9月8日(木)にはグリーンベイでキックオフゲームが開催され、09年度王者対10年度王者にふさわしい伯仲の展開となった。
 後半猛追したセインツだが、敵陣7ヤードの第4ダウンギャンブル失敗、直後に93ヤードのTDドライブをゆるし、27対35と差が開いた。それでも心が折れないセインツ、4Q終盤にTEグラハムへのパスで42対34、さらに終了直前に8ヤードに迫った。ブリーズからRBスプロールズのパスがエンドゾーン内で反則(インターフェア)に妨害され、残り時間ゼロ、1ヤードからの攻撃を得たが、RBイングラムの右ダイブをLBマシューズに止められた。
 試合全般を支配したのは、ライン戦で優位に立ったパッカーズの攻守。QBロジャーズはWRジェニングス、ネルソン、ドライバーへの完璧なパスを投げ、399ヤードで112・5の高レーティング。守備も前進を許したが、要所では締めた。セインツのレッドゾーン効率は20%(5回侵入で1TD)にしか過ぎない。結局、1Qのファンブルフォース&リカバーから得たTDから8点差がついた。
 なお、パッカーズ新人CBコブは史上タイ記録の108ヤードのキックオフリターンと22ヤードのTDレシーブ。今季セインツに移籍してきたRBスプロールズも72ヤードパントリターンTDと7パス捕球75ヤードを記録した。
 ブリーズも精確に419ヤードを投げ、132・1の高評価係数を記録。シーズンイン直前に優勝候補の一つに評価を上げたセインツだが、すこしだけ課題が残った。それとも、プレーオフでの再選を意識した、プレーセレクションだったのだろうか。

 レイブンズが5ターンオーバーと攻撃が崩壊したスティラーズに35対7と対戦史上に残る大差をつけて快勝した。サイドラインのトムリン・コーチ顔色なし。ペイトリオッツは前半はドルフィンズの強い闘争心に手をやいたが、後半にQBブレイディが冷静なパスを連発、38対24で勝利。WRウエルカーへの史上最長の99ヤードパスなどでキャリア最多の517ヤードを獲得、攻撃合計622ヤードのチーム記録を作った。ブレイディの連続インターセプトなしは358回で止まった。ベアーズも守備が好調で、LBアーラッカーの55ヤードリターンを含む3ターンオーバーで、30対12で粉砕した。ジェッツはパントブロックとインターセプトでカウボーイズに27対24で逆転勝ちした。イーグルスは31対13でラムスを下し、QBマニングが負傷欠場したコルツはテキサンズに7対34で敗れた。

Gパワーランキング(第1週終了時)
1、GB(プレシーズン1位)
2、NE(2)
3、BAL(7)
4、JET(3)
5、PHI(5)
6、NO(8)
7、SD(11)
8、CHI(18)
9、HOU(12)
10、DET(10)
11、OAK(17)
12、DAL(14)


ビック負傷!パッツ快勝!
2011年NFL第2週(9月18日、19日)

  AFC選手権の前哨戦と噂された、チャージャーズ@ペイトリオッツだが、要所を締めた、パッツが35対31で2勝目をあげた。前半7対20と劣勢のチャージャーズは、4Qに入りやっと反撃、QBリバースがWRジャクソンに2つのTDパスを投げ、21対28と追い上げた。しかし、パッツは動じない。残り5分40秒、自陣20ヤードからの攻撃に、新人(第1巡指名)OTソルダーをTEに起用、グロコウンスキ兄弟とあわてて、3人TEでパワーランを展開、9プレー3分46秒のドライブをRBグリーンウッドの20ヤードTDに結び付け、21対35と逃げ切り体制を固めた。昨年からのマルチTE戦法は、進化して、多能なOLを起用する第2ステップに進んだ。しかし、ナンバー2、3にグロンコウスキ兄弟が肩を接して位置する情景は、技術偏重ではないベリチックの人間性を感じさせる。
 チャージャーズは、流れが傾きかけた3Q、敵陣1ヤードの第4ダウンギャンブルに失敗、反撃機を逸した。前進距離470ヤードながら、2インターセプトなどで4回ボールを失い、昨年の悪癖は抜けていない。パッツはブレイディが3度目の400ヤードパッシングを記録、今季レイティングは128と驚異的な出足だ。
 パッカーズは安定した攻守でパンサーズを30対23で下し連勝。しかしこの試合で目立ったのは、対戦相手QBのキャム・ニュートン。昨年ドラフト1位で入団したが負傷でほぼ全欠、今年は洗練されたセンスと運動能力で、新鮮な輝きを発している。パス距離854ヤードはリーグ2位。クールな素顔もどこか新時代の感じ。引っ張られてベテランWRスティーブ・スミスが334ヤードでレシーブ距離1位。2戦2敗だが、今季の大注目チームは間違いない。
 ジェッツもジャガーズを32対3と圧倒して、2勝。CBクロマティの2つを含む4インターセプトと看板の守備が機能、指名1位の新人DEウイルカーソンがサックでセフティを記録した。
 中穴的存在で注目して、プレシ・パワーランクで10位につけたライオンズと、12位に推したテキサンズは共に出足好調。ライオンズは48対3とチーフスに完勝で連勝。QBスタッフォードが4TDパス、7人に投げ分け、エースWRジャクソンは僅か3捕球だが2TDした。(チーフスは主力選手に負傷多発して苦しいシーズンになる)。
 テキサンズはQBシュワブがレイティング100・4と一流に安定。エースWRアンドレ・ジョンソンは平均94ヤード。主力RBフォスターはハムを負傷で欠場だが、昨年2巡指名入団しながら足首骨折で欠場したRBテイトが、連続100ヤードを走り、攻撃は問題なし。しかも、フィリップスを新DCに迎えた課題の守備が、1試合平均喪失271ヤードでリーグ1位と文句なし。プレーオフ出場に一直線。
 以上の連勝5チームは、期待どおり。

 心配していたが、イーグルスQBビックが古巣ファルコンズとの対戦で、強いヒットを受け脳震盪で退場した。チームはその後逆転負け。復帰予定は公表されていない。期待の新CB陣は今一歩。第1週に快勝したレイブンズがタイタンズに13対16で完敗した。活躍したのはRBクリス・ジョンソンでなく、今年加入したベテランQBハセルベックで、この試合は運よく好調の日で、358ヤードを投げた。守備もQBフラッコを3サック、2インターセプト。「最低だった」とハーバーHC。
 同じく開幕戦の勢いを殺されたのが、13対30でセインツに完敗したベアーズ。オークランドも前半の21対3のリードを、後半にひっくり返され、35対38でビルズに敗れた。
 連勝のビルズは序盤のサプライズ。今週の逆転の主人公はハーバード大出身のQBフィッツパトリック(7年目)。昨年も3000ヤードを投げたが、今年はレシーバー陣がレベルアップして、2週終了後のレイティングは109・6と大幅に向上した。同じく予想外の2連勝は、レッドスキンズ。4Q後半に、8点差をQBグロスマンのTDパス(2ポイントトライ失敗)とFGで逆転して、22対21でカージナルスを下した。
 スティラーズは怒りの24対0で、シーホークスを下した。守備は、僅か164ヤードしか許していない。とくにランは22ヤード。トムリンHCの形相が頭に浮かぶ、シーホークスは運が悪かった。

Gパワーランキング(第2週終了時)
1、GB 2勝(前週ランク1位)
2、NE 2勝(2位)
3、JET 2勝(4位)
4、NO 1勝1敗(6位)
5、PIT 1勝1敗(ランク外)
6、HOU 2勝(9位)
7、DET 2勝(10位)
8、DAL 1勝1敗(12)
9、SD 1勝1敗(7)
10、BUF 2勝(ランク外)
11、WAS 2勝(ランク外)
12、CHI 1勝1敗(8位)

back