パッツ大逆転負け!ビルズ全勝!

2011年NFL第3週(9月25日、26日)

 わずか3戦で全勝が3チームになってしまった。実力伯仲、いや戦力伯仲のNFL。メンタルに、フィジカルに、タクティカルに、弱点を攻め合う総力戦に、タレントを揃えた有力チームが、次々と敗れた。
 記録的な攻撃で理想的なシーズンインだった、ペイトリオッツが前半21対0の圧倒的優位をひっくり返されて、34対31で初敗戦、勝ったビルズはファンも驚く3連勝となった。
 完璧なパッシングで自己記録を更新していたQBブレイディは、今週も45回投げ30成功、387ヤードで、3試合の合計を1326ヤードにしたが、信じられないミスを連発した。4インターセプト、昨年の1年分である。
 名手ブレイディが陥落する、展開はこうだ。(攻略したビルズDCエドワーズ)
 最初のインターは第2Q、右ショート手前のRBウッドヘッドに投げたハイボールが、スっぽぬけて、後ろを守るLBスコットの手に飛び込んだ。キャッチミスなので、これは想定内のアクシデント。しかし、後半からは、微妙な狂いがブレイディを窮地に追い込んでいく。第3Q、ポストを走るオチョシンコの、ほんの小さな窓に、ボールを投げ込み、密着マークしていたマケルビンに奪われた。加入3試合目のオチョにはボールを奪い向かう意思疎通はまだなかった。サイドラインに戻ったブレイディは、大きな声を上げた。オチョに対する不満でなく、微細なコントロールができない自身への苛立ちに見えた。というのは、4Qに入ると、ブレイディはさらに挑戦的なパスを投げた。3つ目のインターがそれだった。前半にTDをあげたTEグロコンスキへのドラッグルート、カバー2のディープゾーン攻略の切り札だが、ノールックで自信をもって投げ込んだ高めのボールが、ジャストでインターセプトされた。LBに変わってカバーしたSウイルソンが、高さのミスマッチをぎりぎりで破った。
 ビルズDCエドワーズのブレイディ封じが、最も明確に見えたのが、残り5分を切った時点での、4つ目のインターセプト。ブレイディのパッシングの基本にある、アンダーニースのクロッシングパターンを奪取した。守備の主役はDLだ。ポケットに封じた込めたブレイディの動きを読み、飛び上がってスローイングレーンを塞ぎ、ボールを叩いた。ディフレクトされたパスをLCBフローレンスが捕球して27ヤードリターンして、31対24と逆転した。パッツ守備は、LBメイヨ、SSチャンが負傷で中央部のタックルが緩んだ。
 ブレイディは「我々はミスを犯した。次回はミスを犯さない」と淡々と振り返ったが、この試合に限っていえば、ミスを強制したビルズ守備のパフォーマンスが勝った。ブレイディは自身により高い精度を課しているようだが、次のステップには、WRウェルカー、ブランチ並みの、スナップ後のキーリードが全レシーバーに求められる。

 3年連続AFC東地区最下位のビルズは3連勝。2週連続大逆転勝利で、2年目のゲイリーHCとチームメートへの信頼が高まった、QBフィッツパトリック(ハーバード大卒)のパッシングがチームに浸透、パッサー係数は6位103・5。さらにRBジャクソン好調で448ヤード獲得、3週終了時点で攻撃3位(昨年は25位)。守備26位だが、課題のラン守備が32位から24位に向上した。日程は厳しいが、それだげにマニアにとっては好試合が期待できる。
 残る全勝の2チームは、ベアーズを27対17で下したパッカーズ、そして、延長で26対23でバイキングスを下したライオンズ。ジェッツは24対34でレイダースに、レッドスキンズは16対18でカウボーイズに、テキサンズは33対40でセインツに敗れ、それぞれ初の敗戦となった。

 3連敗は5チーム。大黒柱QBペイトン・マニングがオフの首負傷から回復しないコルツは、スティーラース相手に守備が大健闘したが、20対23で逆転負けした。ドルフィンズ、チーフス、バイキングス、ラムスもまだ1勝出来ない。(G)

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