日本、ランでオーストリアを撃破

世界選手権緒戦―突破口を開いた最年少代表RB末吉

写真提供 TOUCHDOWN

0対3で迎えた2Q8分23秒、カウンタープレーで31ヤード逆転TDを決めた日本代表RB末吉(早稲田大)
 

 第4回アメリカンフットボール世界選手権オーストリア大会は、現地7月9日、Bブロック開幕戦で日本代表と地元オーストリア代表が対戦。ランで試合の主導権を奪い返した日本が24対6の逆転勝利をおさめ、世界一奪還へ前進した。
 キックオフ時点で気温31度、青天のUPCアリーナに集まった6500人の観衆は、日本の攻撃全プレーで割れんばかりのクラウドノイズでオーストリア代表を後押し。しかし、クラウドノイズでまったくスタートの合図が聞こえないことを想定してノーコール・スタートを練習してきた日本代表に動揺はなかった。これをはじめ、日本の準備力が随所に発揮された試合だった。
 試合は序盤、オーストリア代表がタイミングの早い中央のランと、日本守備バックの深いクッションを的確に突いたパスで前進。2Qには23ヤードFGで先制を許した。
 しかし、日本代表の反撃は素早かった。リターナーに入ったWR前田(鹿島)が、敵陣48ヤードまで戻すと、QB高田のランにオーストリア代表がレイトヒットの反則。敵陣31まで前進したところで、RB末吉(早稲田大)がカウンタープレーで一気にエンドゾーンを駆け抜けた。
 防戦一方だった守備もこのプレーで息を吹き返した。反撃を狙うオーストリア攻撃のパスをCB加藤(鹿島)がインターセプトリターン。再び敵陣26ヤードからの攻撃権を得た日本代表は、ゴール前7ヤードで第4ダウンに追い込まれたが、FG体型のキッカーの位置に入ったRB丸田(鹿島)が、フェイクランでTD。前半終了間際にはK青木(鹿島)が47ヤードFGを決めて前半を17対6とし、試合の主導権を掌握した。
 4Qにも6ヤードTDランを演じ、この日2TDと大活躍の末吉は、「試合前に2TDはしたいと思っていた。最初のTDはフェイクにLBがつられて道が開けていた。悪い流れになっていたところで、TDを取れてよかった」と、試合後に笑顔を見せた。
 日本攻撃はランで149ヤード、パスで117ヤード、計266ヤードを獲得。特に国内練習では課題とされてきたOL陣の奮闘が光った。(62)

back