ジャパン、守備でフランスに大勝!

第3回アメフットW杯2007川崎大会第1日

後藤 完夫

6カ国が参加した開会式(2007年7月7日(土)、等々力陸上競技場)

 
川崎市消防航空隊の試合球投下、ボランティアをはじめ川崎市の運営は出色だった。 守備YMD賞は、守備第1プレーでQBサック、日本に流れを引き寄せたDE山中正喜(28歳、松下電工) 攻撃YMD賞は、鋭いRACで、5回111ヤード2TDをあげたWR米山晃嗣(25歳、富士通)

 2連覇で迎えたW杯自国開催、決勝進出は当然とする周囲の期待の中、日本代表は慎重かつ順調な仕上がりで、緒戦の第1ブロック1回戦で、伏兵的存在のフランスに48対0と大勝した。

 決勝に向け、負けられない日本にリズムを作ったのは、不安も囁かれていた守備陣だった。
 最初の攻撃があっさりパントに終わり、イヤなムードが漂いかけた敵陣10ヤードでの守備。第1ダウンでパスに出る仏QBレオナードデサに激しいラッシュをかけ、DE三輪が追い出しDE山中がエンドゾーンでサック、セーフティを奪った。日本のカバー2守備の生命線である、守備ラインのスピードを確認して、チームに平静心が戻った。続く攻撃は、スプレッド体型からQB富沢―WR米山の39ヤードパスで進み、1Q8分35秒、RB石野が2ヤードを走り、大会第1号TDを記録した。
 モメンタムを握った日本は、以後も強い守備でフィールドポジションゲームを完全に支配した。10分9秒に富沢―米山の18ヤードパス、2Qには、3分54秒にSF、11分に富沢―米山の33ヤードパスを加え、前半は24対0。3Qは5分13秒にRB杉沢1ヤードラン(ST=杉沢1ヤードラン)、11分41秒RB古谷3ヤードラン、4Qには、DT紀平のインターセプトをK金親の46ヤードFGに結びつけ、最終プレーではLB牧内が27ヤードファンブルリターンTD(TFPなし)を見せ、最終スコアは48対0となった。
 仏は4Q1分12秒までFDなし。エースRBオクトーブルが平均0・5ヤードと完封された。4Q、53ヤードのキックオフリターンから日本3ヤードに攻め込んだ好機も、ファンブルをLB東にリカバーされ、逸した。

 獲得距離は日本371ヤード、仏59ヤード。まずまずの差がついたが、平均ドライブスタートが自陣49ヤードと好位置だったことを考えると物足りない。
 後半は手の内を隠しつつ、ボールコントロールを試験したが、結果には繋がらなかった。少し一軍を引っ張りすぎて、LT平本が負傷(打撲)したのが気になる。
 富沢、高田、波木3人の加重平均パス成功率が56・5%なのも、スプレッドとしては課題だろう。リリースの位置が低いのも、今後の対戦を考えると気がかかりだ。
 課題だったキックは金親が46ヤードFGを決め安定感を増したが、それでも球道が低く、TFPKを1回叩かれている。平均36・5ヤードのパントも米国相手では改善が欠かせない。
 ターンオーバーバトルは日本がプラス3(日本+5、仏+2)。仏にはハンドリングミスが多かった。

 「(仏戦では)とにかく先に点が欲しかった。今は早く次の試合に集中したい」と試合後は短いコメントだけだった阿部監督。
 前大会対戦での6対23から点差を広げられた仏のルゴー監督は、「完璧な準備をした、強い日本には対抗できなかった」。

 私的になるが、私の選んだこの試合のYMD(YOU MAKE THE DIFFERENCE=君が勝利の鍵だった)賞は、守備ではDE山中正喜(松下電工)と攻撃のWR米山晃嗣(富士通)。掲載するのは試合直後に(私が)撮った写真。蛇足ながら、攻撃TEに入ったDT脇坂のブロックを見ていると、熱くなる。

2007年7月7日(土)18:10キックオフ
等々力陸上競技場

フランス 0 0 0 0 = 0
日本   16 8 15 9 = 48

 

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